サッカー×お金

女子サッカーの副業事情。サッカー選手だけでは生活できないのか。

・FIFA女子ワールドカップには全9大会出場
・オリンピックは7大会中5回に出場
・2011年のFIFA女子ワールドカップではアジア勢の代表チームとして初優勝
・シニア、U-20、U-17と全カテゴリーのFIFAワールドカップを制覇

こんな輝かしい成績を持つ日本代表を、そしてプロ選手を夢見るサッカー女子は少なくないでしょう。

でも実際、女子サッカー選手はどれくらいの給料をもらうことができるのか、仕事として成り立つのか。心配な人も多いかと思います。

ここでは、女子サッカー選手のお金事情を明らかにしていきます。

女子サッカーリーグの構成

女子サッカーは1つのプロリーグと、アマチュアリーグによって成り立っています。

プロリーグである「WEリーグ」は2021年9月に開幕した日本初の女子プロサッカーリーグであり、11チームでスタート。
降格無しのエキスパンション型が取られており、2023-24シーズンより12チームに増加しました。

〈女子サッカーリーグ構造〉https://weleague.jp/より引用

WEリーグの選手の年俸

WEリーグの年俸制度

WEリーグに所属するクラブは一定数以上のプロ契約選手を保有する必要があります。

クラブの保有選手:

15名以上のプロ契約選手が所属すること
A契約が5名上、B/C契約が10名上いること

WEリーグでは3つの契約カテゴリーが存在します(契約のカテゴリー制度はJリーグも同様です)

契約カテゴリー:

A契約:年俸460万円以上
B契約:年俸270万~460万円(変動報酬設定可能)
C契約:年俸270万~460万円(出場給と勝利給のみ)

つまり、最低年俸は270万円ということになります。

また、契約カテゴリーは公式戦の出場時間にも基づいており、以下の基準を満たすことでA契約またはB契約を結ぶことが出来ます。

A,B契約を結ぶのに必要な出場時間:

WEリーグ:450分(5試合)
なでしこリーグ1部:900分(10試合)
なでしこリーグ2部:1350分(15試合)

最高年俸はどれくらい?

WEリーグ平均年俸は350万~400万円と言われています。

リーグ発足2年にINAC神戸で年俸1000万円を超える選手を輩出したという情報があり、
最高年俸は1000万円前後と推定されていますが、はっきりした情報はありません。

女子サッカー選手の現状

なでしこリーグ以下に属する選手は、アマチュア選手になるため、
サッカーだけでは生活できません。

大半の選手が日中働き、夕方からチームの練習をするという生活を送っています。

勤務先はチームによって異なりますが、
所属チームの事務業務
スポンサー企業への勤務
が一番多い形となっています。

WEリーグの選手においても、練習の合間を見つけて週2.3日働いているということが現状としてあります。

海外リーグの年収事情

アメリカ:NWSL(ナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ)

最低年俸:約3万5000ドル(約520万円)
平均年俸:約5万〜8万ドル(約750〜1200万円)
最高年俸:50万ドル超(約7500万円)
→ アレックス・モーガン、ミーガン・ラピノーなどのスター選手

イングランド:WSL(ウィメンズ・スーパーリーグ)

最低年俸:約2万〜3万ポンド(約370〜550万円)
平均年俸:3万〜5万ポンド(約550〜900万円)
最高年俸:10万〜25万ポンド(約1800〜4500万円)
→ ビッグクラブ(チェルシー、アーセナルなど)は高額契約も可能

スペイン:プリメーラ・ディビシオン(リーガF)

平均年俸:2万〜5万ユーロ(約320〜800万円)
トップ選手:10万ユーロ超(約1600万円〜)もあり

フランス:ディヴィジオン1(D1アルカマ)

平均年俸:2万〜4万ユーロ(約320〜640万円)
リヨンやパリSGのスター選手:年俸10万ユーロ以上(1600万円以上)も

ドイツ:フラウエン・ブンデスリーガ

平均年俸:1万〜3万ユーロ(約160〜480万円)
トップ選手:5万〜10万ユーロ(約800〜1600万円)

スター選手はスポンサー契約やSNS収入、CM出演で追加収入が多い!

日本のWEリーグと比べると、上位クラブはやや高水準なことが多く、
日本代表の多くの選手も、海外に渡って活躍しています。

日本ではなでしこリーグレベルの選手でも、台湾や韓国、オーストラリアなどの海外に渡り、給料をもらいながらプレーできることもあります。

欧米ほど報酬が高くないところが多いけど、最近はプロ化やリーグ強化が進んでいて、徐々に年俸も上がってきています!!

まとめ

日本と海外の女子サッカー選手の給料事情をまとめました。

WEリーグの選手の平均年収は約350万~400万円、最低年収は270万円

近年、世界的に男女平等が推進されていますが、まだまだサッカー選手としての生活は厳しく、副業を強いられている状況にあります。

プロもしくはアマプロ契約を求めて海外でのプレーを選択する日本人選手も多々いるため、
日本の近隣国で「サッカー選手」として活躍できるフィールドがあるのではないでしょうか!